2019年1月17日木曜日

スペシャリテ

御客様の中で

弊店は、
「チョコレート系がオススメみたいだけど、何をいただいても美味しい」
と、職人冥利に尽きる 有り難い御感想をくださる方々がいらっしゃいます

本当に有り難いです
そお、なぜ この 『アグレアーブル』というチョコレートケーキをスペシャリテにしているかというと…

以前にも書いた事がありますが、弊店のシェフが 20代
フランスはパリの名店 ジェラール・ミュロ で働いていた時です

ちょっと余談ですが、
当時、加藤は ジェラール・ミュロ の 焼き場を一人で任されていました。
通常、フランス人でも 2人~3人体制で進めていくようなポジションです。
厚い信頼を寄せられていたでしょう。
色んな職人が 各々に個性ある生地を上げてくるのを 加藤が、その職人ごとの 理想通りに焼き上げるのです。中には、かなり難しい生地を上げてくる職人もいたそうです。そお、 ジェラール・ミュロを統括する
ジャン・ミッシェルです。今でも彼は 『ミュロ』で 先陣 切って働かれています。
職人とは、完成形が すでに はっきりと見えていて それに合うパーツを作り上げます。
言うのは容易いですけど…

余談が過ぎそうですm(__)m

当時、加藤が ジェラール・ミュロ の厨房で クロワッサンを焼く前の発酵を待っている合間に
『何かを残したい』
と考え パトロンの ミュロさんに許可を得て 試作をしたのが、今の 『アグレアーブル』です。

当時 (現在でも)、フランスでは カフェが主流なので、紅茶を使う お菓子なんて かなり珍しいのですが、でき上がった あのケーキを ミュロさんにも、他の職人たちにも試食してもらって お墨付きを頂いた作品だったのです。

いつか、独立した時に そのケーキに自店の名前を付けようと決め、帰国してからも 他店でシェフを務めた所でも、講習会でも このケーキを作ってきました。

今も このケーキが どこかで作られているか、もしくは形は違えど 組み合わせ的に このような感じで作られているかもしれませんね。

長くなりましたが、
そんな思い入れのある お菓子なので、店名を付け
スペシャリテにしています。

御好みは 十人十色です、是非とも 色々 召し上がってみてください。